経産省DXレポートを読んで日本のIT業界の将来に少し希望がわいてきた

経産省DXレポートなるものが世間を賑わせている。

DXとはデジタルトランスフォーメーションのことだ。

 

ソースはこちら

http://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/20180907_report.html

 

日本企業の既存システムはレガシー化(ブラックボックス化)している。

ユーザ企業の経営層はITに関心が無く、開発ベンダーとも上手くいってない。

このままだと2025年に日本は終わる。

 

対策として、不要なシステムは破棄し、業界共通の機能は共有システムとすべし。

ユーザ企業とベンダ企業が手を取り合い、クラウドにマイクロサービスを組み合わせた攻めのシステムをアジャイルで作りましょう。

 

今まで自分がふわっと考えていたり、下手な説目でまわりに上手く伝わらなかったことが、綺麗にまとまっていて、それを経産省という権威ある機関が発表してくれたことに、とてもうれしくなった。

 

特に、レガシーシステムを刷新する方法として、「マイクロサービスの活用」があがっているのがいい

「マイクロサービス化することによって細分化し、・・といったアプローチも考えられる」と控えめな表現ながら、国主導によるマイクロサービスが当たり前の世界の到来を予期させる。

われわれエンジニアは、「API/Web APIベースの疎結合構造によるモジュール化されたサービスの利用」に適応しなければならない。

 

また、アジャイル開発を前提とした契約について、「スクラムマスター等の構成員の権限・責任の明確化」「プロダクトオーナーが役割を全うしない場合の対応方法の明確化」などと書かれていて、なんと、これからはスクラム開発を前提とした契約を締結する時代になるかもしれない。

 

一点不満というか、心配なのは、診断スキームの構築とか、共通プラットフォームの構築まで経産省がやろうとしてるところだ。

共通プラットフォームなんて世界共通のものが出そろっているのに今更役所がどうしようというのか。

 

レポートの著者には大企業の役員の名前が並んでいるが、こういったメンバーでマイクロサービスやスクラム開発を推進すべきという結論に至ったのは素晴らしい。日本のIT業界もまだ完全には終わってない。